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アスベスト(石綿)の一般住宅への影響(06.12.15)

 近々契約予定のお客さまよりご指摘頂いて、購入予定の建物にアスベストがどのように関わっているのか、調べる機会がございました。
 アスベストの問題が発覚し、大騒ぎになった建物は、駅や学校などの公共施設であり、大規模なビルなどで、構造体が露出し、直接アスベストを吹き付ける形で断熱性を確保したケースがほとんどです。
 一般住宅で同様の手法で断熱性を取っているケースは少なく、大きな騒ぎにならなかったため、詳しく調べることはありませんでした。(お恥ずかしい話なのですが)
 現在新築されている建物では、アスベストを含有する製品は使用されておりません。問題なのは、今まで作られてきた建物にあります。
 全てのハウスメーカーを調べたわけではありませんが、一部のハウスメーカーでは、アスベストを含有している製品を使用していたことを認めております。
 アスベストを現場で直接吹き付ける形ではなく、工場で固定化された製品であるため、アスベスト含有製品を使用しているから飛散はなく、直ちに影響はないとの見解。しかし、リフォームや解体作業をする際には、飛散防止の対処が必要になります。
 アスベストを含有する主な住宅建材は、屋根材で使用されているスレートや外壁材で使用されているサイディングが主な物です。
 この屋根材や外壁材を製造した各メーカーでも、ハウスメーカーと同様の見解で、含有していることは認め、固定化され使用している間は問題ない。リフォームや解体時には対処が必要とのこと。
 私の推察になりますが、屋根材でスレートのシェアはかなりを占めており、また、外壁にサイディングを使用するケースもかなり多く、ほとんどの建材メーカーでアスベストの含有であったと思われます。
 今回の確認作業で、日本中の半分以上の建物はアスベスト含有の建材を使用しているのではないかと認識しました。
 今までのキャリアの中で、建売、注文を問わず、かなりの数の新築住宅を見てきた経験では、屋根材=スレートというケースがほとんどであり、外壁材もサイディング仕様が多くあったと記憶しています。
 施工メーカー、製造メーカーとも、固定化されて使用されている間は問題ないと発表していますが、リフォームや解体など、含有製品に関わる工事をする際は、飛散に対処しなければならない。
 飛散ということは、当該建物当事者だけではなく、近隣住民全てに関係し、含有製品を使用していない建物に居住していても、近隣を監視していなければ、影響が出ることになります。
※石綿障害予防規則で飛散させない手順で作業を行う規則になっています。
 従来の日本建築では、和瓦を使用しておりましたが、建物の近代化、洋風化に伴い、スレートやサイディングの使用が普及し一般化されました。
 これらの建物はまだ解体の時期になっておりませんので、現時点では被害がないのでしょうが、今後、これらの建物が耐久年数を経過し、解体される時期になった際は、どの程度影響があるのか注視したいと思います。
 ここまでが、現在と将来のことですが、過去を振り返ってみると、もっと怖いことを連想してしまいます。
 屋根材は現場で加工するということは少ないと思われますが、サイディングは現場で加工することは多く、切断の際、中に含まれていたアスベストが飛散したのでないでしょうか。
 今までの長い年月で、どれだけのアスベストが新築現場から飛散したのかを想像するととても怖い。
 私も新築の現場には何度も行きましたが、まだ私などはいい方で、サイディング施工の職人さんや現場に携わってきた方々は被害にあっていないのか心配です。
 これは、近くに新築現場があった方も同様です。科学的な難しいことは分かりませんが、新築施工時に飛散したアスベストが、健康へ影響を与えない程度のものであればいいのですが。
 昨日、最高裁では、アスベスト吸入による影響で死亡したことへの企業責任を認めた判決が出ました。長期間の吸入が明らかであれば、責任も明確になります。
 しかし、今回のような一般住宅から一般の方へ影響が出ても、報われないのでしょうね。アスベストの危険性を認識しながら、業界からの圧力(献金や選挙協力?)で、使用禁止措置を取らなかった政府や政治の責任は重大です。
 耐震構造偽造事件の時と同じですが、あまりにも被害が大きいと、責任がうやむやになってしまいます。





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