建築条件付の土地契約│初めての住宅購入ガイド(住宅,不動産購入に役立つ情報を幅広く掲載)

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建築条件付の土地契約(08.09.04)

 建築条件付きの土地契約とは、土地の売買契約をするにあたり、その土地に建築する建物の“請負契約を一定期間内に締結する”ことを条件とした契約形態です。
 この建築条件付土地契約というのは、何かしらの法律で定められたものではなく、民法、宅建業法などの規定を見ながら、現実の取引の中で生まれてきたものです。
 このため、建築条件付土地契約について問題になるのは、不動産取引に関わる民法や宅建業法ではなく、土地購入者の自由な権利を阻害するような抱き合わせ販売が許されるのかどうかで、これは独占禁止法との兼ね合いになります。
 そこで、公正取引委員会の顔色を見ながら、業界の自主規制団体が独占禁止法違反にならないように、自主ルールを定めております。
≪自主ルール概要≫
1.建物の検討をする期間を設ける
2.請負契約が締結されない時は土地契約で受領した金銭を返還する
3.売主以外の建築会社と売主が連携しても構わない
 独占禁止法の抱き合わせ販売の規定や法解釈を知っているわけではありませんが、はっきり言って、この自主ルールを制定したことと独占禁止法に抵触しないことがどう結びつくのか、釈然とはしません。
 もう少し、現実の取引を見て、具体的な問題点に関して取り決めをしないといけないのではないか。所詮、業界が決めた自主ルールだからな~という感じにしか受けません。(業界の都合重視で消費者は守られていない)
 最近、弊社が建築条件付土地契約を取り扱うことがほとんどなく、今までの経験や業界内で見ていると、現実的には、建売住宅のフリープランでしかなく、自主ルール1の期間に関して消費者の利益が守られていないケースが多い。
 宅建業法で、建売住宅の販売や契約をできる時期が定められており、早く売りたいが、建売では売れないという業者のジレンマを、この建築条件付土地契約という形態を取ることにより規定を逃れて解消しているだけである。
 このため、プランや仕様と価格がすでにほとんど決まっており、自由な建築にはほど遠いことや、土地契約と同時に建物契約を迫り、充分な打ち合わせをする事なく同時に契約を結ばせることが多い。(同時契約)これは、消費者にとって不利益なことであり、自主ルールに反する販売なのだから独占禁止法に抵触するのではないか。
 建築条件付土地契約は、建築の請負契約が締結されるまで土地契約は動かないという停止条件であると解釈されるのが一般的である。このため、請負契約が締結されなければ土地契約もなくなり、契約がないなら受領した金銭を返還するということになります。
 しかし、この建築条件が“解除条件”となる場合がありますので注意が必要です。解除条件とは、請負契約が締結されなければ土地契約を解除してもいいというもので、解除とは契約は成立したが解約になったということで、契約そのものがなくなる停止条件とは異なります。
 契約そのものが有効に成立している場合、契約締結の報酬である仲介手数料の請求が可能になります。また、解除方法で“解約手数料、違約金、手付金放棄”などの条件を付される場合もあります。これらは自主ルールに反するのですが、解除条件という形態そのものは自主ルールで認めています。
 仲介手数料で問題になるのは、土地契約でしかなく、建物契約は別であるにも関わらず、土地と建物の合計金額を基にして請求されることがあります。これは明らかに違法です。このような違法行為があるのは、建築条件付土地契約が建売であるという認識である証である。
 買主と契約をした会社は形式上の名前だけで、実際に施工する建築会社に一括丸投げをする形態もよく見受けられる。これは一括下請負発注を禁止した建設業法違反であるが、買主の同意があればいいという抜け道があり、土地契約をぶら下げた強制(強迫)に近いのではないかと思われる。
 さらに、不動産業者はよく考えるもので、建設業法にも抵触しないようにするため、実際に施工する建築会社と直接契約を締結させ、リベートを受け取るという手法を用いることもある。
 どちらのケースも金銭に直すと、上のケースでは消費者の建築代金2,000万円→名目上の請負会社(抜き利益100万円)→1,900万円施工会社、下のケースでは、消費者の建築代金2,000万円→施工会社1,900万円+紹介会社リベート100万円となり、どちらも同じこと。(実際には保証やアフターなどの責任問題もあるので、上のケースの方が抜く利益を多くなる。)
 実質的な建売住宅ではないかということで、自主ルール3の部分で建築会社の門戸は開いたが、建設業法を逃れるため、リベート制を公式にしただけのことであり、スタートラインで建築条件付であることから、やはり、抱き合わせ販売であることには変わらない。
 この強い立場を利用することを独占禁止法で規制しているわけですが、土地は同じものがないという特性があり、その特性いかんでは売主が強い立場になることができます。(弱い立場になることもありますが)
 いくら自主ルールを定めたといっても、自主ルールそのものが業界が行うことを適法っぽく見せるためのパフォーマンスに近いもので、建築条件付土地契約そのものが抱き合わせ販売であることには変わらない。
 やはり、この強い立場を利用して建築契約を迫る販売手法は、優良な建築会社の育成、建物という社会ストックの形成、消費者の保護・資産形成、不動産流通市場の近代化、業者の意識や業界の信頼獲得の妨げになっているのではないか。
 現実的には、行政も業界も、建築条件付土地契約を根本的に見直そうという動きはまったくないので、このままグレーゾーンとして蔓延ってしまうのでしょう。この現実を仕方ないと受け入れるか、拒絶するかは消費者皆さまの選択です。

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