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不動産業界の大型倒産2008(08.11.30)

 11月28日、モリモトが民事再生法の適用を申請し受理されたことで、上場企業の倒産件数が戦後最悪を記録した。そのほとんどが不動産業関連。しかも、リーマンショック以降の資金繰り悪化が直接的な原因の過半を占める。

≪日本経済新聞・11/29≫
 マンション販売のモリモトが民事再生法申請 負債総額1615億円
 東証2部上場のマンション販売会社、モリモトは28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日付で受理されたと発表した。負債総額は1615億円。不動産ファンドなどの投資家向け不動産開発を主軸にして今年2月に株式上場したばかりだが、不動産市況の冷え込みに伴って販売用不動産の在庫が膨らみ、資金繰りに行き詰まった。
 東京商工リサーチによると、負債総額は今年8番目の大きさで、不動産関連業種としてはアーバンコーポレイションなどに次いで3番目。
 今年も一月を残しており、年末を乗り切ることができず倒産してしまう会社もあるかもしれないが、改めて、今年倒産した不動産会社のうち、大型のものをピックアップしてみた。(東京商工リサーチ調べ)
・六本木開発(資産管理)
 バブル崩壊後の低迷によるもので、現在の不動産市況は関係なし。
・アジャクス(マンション分譲)
 販売不振による資金繰り悪化。
・レイコフ(不動産投資ファンド事業)
 販売不振と資金調達難。
・ケイアール不動産(不動産開発と賃貸)
 バブル崩壊後から続く債務超過。
・近藤産業(マンション分譲)
 建築基準法改正による着工の遅れに不動産不況が襲い業績悪化。
・スカイエステート(不動産開発)
 バブル崩壊から続く赤字と債務超過。
・スルガコーポレーション(マンション分譲)
 反社会勢力との関係による資金調達難と販売不振。
・愛松建設(マンション分譲)
 建築基準法改正による着工の遅れに不動産不況が襲い業績悪化。
・インベスト(投資マンション開発販売)
 不動産不況による販売不振と資金調達難。
・ゼファー(マンション分譲)
 本業以外の投資ファンド向けの販売不振や関連会社倒産による財務悪化。
・マツヤハウジング(マンション分譲)
 販売不振と資材高騰による資金繰り悪化。
・ダイドー住販(投資用不動産の開発販売)
 借入金による事業拡大の失敗。
・アーバンコーポレイション(マンション分譲)
 株価下落と資金調達難。
・セボン(不動産売買)
 大型物件の売却トラブルによる財務状況悪化。
・創建ホームズ(マンション分譲)
 不動産市況悪化の販売不振と資金調達難。
・協同興産(不動産売買)
 バブル崩壊による債務超過。
・Human21(不動産販売)
 不動産市況悪化の販売不振と資金調達難。
・リプラス(家賃保証事業)
 資金繰り悪化による家賃送金遅延で信用失墜。
・ニューシティ・レジデンス投資法人(不動産投資)
 金融市場の収縮による資金調達難。
・ダイナシティ(マンション分譲)
 代表者逮捕による信用失墜と販売不振による資金繰り悪化。
・ノエル(不動産分譲)
 販売不振による経営環境悪化と資金繰り逼迫。
・康和地所(マンション分譲)
 販売不振による業績悪化。
・ディックスクロキ(不動産開発)
 不動産投資ファンドへの売却低迷。
 書き始めたのはいいものの、あまりにも数が多く、途中で止めたくなってしまったほど。弊社周辺でも、ニュースにならない規模のものや、まだ存続しているが危ないという話は、枚挙に暇がない。
 バブル崩壊の影響という要因が残っているのは驚いたが、倒産企業で目立つ特徴は、不動産投資ファンドがらみとマンション分譲の偏り。同じ分譲事業の建売業者(パワービルダー)も不振だが、倒産までには至るケースは少ない。
 販売不振による経営環境悪化は変わらない。違いは、マンション分譲事業が長期に渡るものであることと、投資ファンドとの関連性。倒産したマンション分譲会社は、本来の営業活動から離れ、儲かるからと安易な方向へ流れた。この姿勢がいけない。
 報道で取り上げられている不動産会社の内定取り消し。会社からの人員削減、社員自ら危険を察知し退職するなど、人の動きを見ていても、かなり厳しい状況だと感じる。
 取引中に、相手方の倒産という事態に巻き込まれると、購入者としても、取引関係者としても、ダメージは大きい。財務状況や金融機関の対応まで分かれば望ましいが、会社の姿勢を見るだけでも、かなり分かるのではないだろうか。





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