都市計画変更の影響(09.02.16)
船橋市に暮らし始めて足掛け30年。家庭の事情もあって、私の家族と母は一戸建て、父親は同じ町内にある分譲タイプの団地(千葉NT)で暮らしている。この団地は昭和54年前後に建築されたもので築30年。
団地の場合、低層(5階建て)の建物複数棟(20棟)が広い敷地に建てられている。一般的な分譲マンションと比べ、敷地にゆとりがあり、現在は低層のため、もし、将来、建て替えになった場合、敷地の広さや上空の余裕などから、かなり多くの戸数となって、もしかしたら得しちゃう?なんて不動産屋のような邪な気持ちがあることは否定できない。
しかし、この団地が所在する船橋市では、多発するマンション紛争などを背景に、魅力ある都市環境を創造する目的で、建物の高さの限度を20メートル(北部の低層住居が多いエリア)もしくは31メートル(南部の高度利用が既にされているエリア)と都市計画変更を行った。このため、高層マンションを建てて得しちゃったという夢は幻となった。
※変更された都市計画(高度地区)の詳細はこちらで
今回の都市計画変更をお知らせするために、あえて題材にしたが、不動産取引の現場に携わるものとして、父親が暮らす低層の団地が高層マンションに生まれ変わるのは、地域の属性などから非現実的であり、建て替えで儲けちゃおうというのは想定していない。
ただ、既に存在している高層マンションはどうなるのであろうか。今回だけに限らず、都市計画変更に伴い、建築当時は適法であったが、変更後の規制で引っ掛かってくる建物は、他にも存在する。このような建物を既存不適格物件と呼ぶ。
通常、既存不適格物件の場合、過去に遡って規制を適用するわけではないので違法建築物とは区別されるが、将来建て替えをする際、現在の規制内で行なわなければならない。現在の建物は有効であるから建物の価値に影響はしないが、土地の利用価値が減少することから、その分は資産価値が減少する。※既存不適格物件ということそのものでの主観的な価値減少もある。
今回の都市計画変更に伴い、約320件の既存不適格マンションが生まれてしまうとのことだが、価値が減少した分に対して、補償などをするというのは考えづらく、この点はどうなっちゃうのでしょうか。
高層マンションを購入して、満足して幸せに暮らしている方にとって、(告知などはしていたと思うが)ある日突然、自分のマンションが既存不適格になって、資産が目減りしましたと知らされたら、どれだけのショックを受けてしまうのでしょうか。もちろん、資産価値が減少したからといって住宅ローンの返済が減るわけではありません。
以前、韓国の映画を見た際、ソウル上空から見た高層マンション・ビル群を、すごいな~と感心した記憶がありますが、高層マンションそのものの歴史は浅く、出不精になる生活スタイルや今後の修繕など見えづらいいろいろな問題を抱えていると改めて感じました。
私自身、高層マンションで暮らしてみたいな~という思いもあるのですが。
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