住宅政策のターニングポイント(06.12.09)
将来、住宅事情の歴史を振り返って見ると、今年はターニングポイントになる年になったかもしれません。
30年ほど前に世帯数を上回る住宅数が形成され、その差は年々拡がり、今現在は、世帯数を10%以上上回る住宅数になっています。
また、4人以上の世帯の約30%は100m2以下の手狭な住宅に住み、65歳以上の単身及び夫婦の高齢者世帯の半分以上は100m2以上の大きな住宅に住んで持て余しているという住宅と世帯のミスマッチが起きています。
これらのことから、政府は住生活基本法を制定し、住宅の数から質へ、新築偏重から中古住宅へと政策が転換しました。
アメリカでは、住宅資産(土地は除く)が国富の3分の1を占めているのに対し、日本で住宅資産が国富に占める割合は1割にも満たない。
これは、今までの住宅投資が、どんどん目減りしているということで、例えば、2,000万円の住宅投資をしても、あっという間になくなってしまったということ。
これはもったいないということから、長期間に渡り、住宅資産として維持できる高品質の住宅を作りあげていこうと。更に土地偏重であった不動産評価から建物も含めた評価にしていこうとも。
また、住宅に価値を持たせるということは、その住宅が評価され、換金できなければ意味がない。このことから、中古住宅の流通市場を整備することも重点に置いています。
これもアメリカの例えですが、アメリカでは年間約700万戸の住宅が取引されているのに比べ、日本は年間約17万戸程度に過ぎない。現在の住宅事情に起きているミスマッチも、中古住宅の流通市場が整備されれば、解消に近づく。
今後、スクラップアンドビルドのような新築事情から、長期間に渡り価値が維持される住宅を新築していく方向に向い、また、正当に評価された住宅が流通できるような市場を形成していく方向に向かいます。
ここまでが、今までの現状とこれからの方向性であり、住宅政策の転換(住生活基本法)の簡単な概略です。
個々の状況やお考えもあることでしょうから、全員が全員、この方向・流れで進んでいくとは思いませんが、住まい探しの基本的な考えとしては、間違っていません。
農耕民族で定着性がある日本人が土地に偏重し、狩猟民族で開拓者が住み替えていくアメリカでは、不動産や住宅への考えは違うかもしれません。
しかし、何千万も投資した住宅が20年も経たずに評価がゼロになるのは、やはり何かが間違っている。地球環境にも良くないし。そもそも、耐久年数以上の住宅ローンを貸すのも借りるのも間違い。
今日、ご相談を頂いた方も、評価>住宅ローン残高の関係になるようにすると考えていました。これが正解です。
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