不動産の需要と供給(05.02.11)
住まいを取り巻く社会的なことから、住まい探し・
購入をするタイミングと選び方を考えてみたいと思います。
◆不動産の需給関係(土地)
まず、現在の土地の需要と供給に関して、現場で購入のお手伝いをしている中、
肌で感じていることを書いてみました。
・土地の購入希望者は多く、その多くは利便性もしくは住環境を重視しており、
条件に合致する土地は少ない。特に都心部へのアクセスが良いエリアで顕著
↓
第二次ベビーブーム=働き盛り(=通勤利便性)、子育て(=環境)
・表面上の売り出されている土地の件数は多いものの、以前より売り出
されている土地も多く、実際の売り出し土地件数は少ない。
・以前の分譲業者が購入(建売用地としての仕入れ)する流れは、市場に
公開されていない物件を不動産業者間の繋がりで購入していたが、
非公開物件の減少で、現在は一般市場に流通している土地を、分譲
業者が購入(仕入れ)するケースが増えてきた。
このようなことから、購入希望者が好むような要素を持った土地の価格は
下げ止まり、地域によっては値上がり傾向になっています。
この傾向は、第二次ベビーブーム世代の一次取得需要が続く間は、続くと
思われますが、一過性のことであり、この一次取得需要が減少すると
供給過多による分譲業者の減少に伴う仕入れ減少から、現在よりも、
値上がり傾向のエリアは減り、全体的には購入しやすい環境になると思われます。
では、この需要がいつ減少するのかを知りたいですね。この需要層は、
現在の30才~35才世代で、まさに不動産購入を考える年代です。この
世代の方が35才~40才になるころには落ち着くのではないかと思っています。
ということは、あと5年くらいです。
5年後にどのくらい下がるか数字となれば、家賃との比較でどちらが
有利か簡単に分かるのですが、ここが全く分かりません。
逆に考えますと、自分達が購入しようとしているエリア・希望が、
需要の減少した後も、ある程度需要があるような内容なのか、または、
需要が減りそうなのかで判断するしかなさそうです。
また、宅地というのは、もともと畑や山林や大規模の土地から、小さく
区割りして生まれてきます。一度、宅地にした後に、まとめて大きな
土地にしたり、畑や山林に戻すことは出来ません。
そのため、宅地のストックは増えることはあっても、減ることはありません。
潜在的な供給予備群の土地が存在していることは、今後、
市場に供給される土地が数多く出る可能性があるということです。
現在、60才を越え第二の人生に向かうにあたり、田舎に戻ったり、
都心のマンションやグループホームに移る流れがあります。この方々が
所有している自宅は、売却されたり賃貸にされたりしています。
そして、この後、団塊の世代・ベビーブーム世代の55才~60才が同様の
流れを取ると、今以上に既存の宅地売却が出てくると思われます。
→都心への流れもあり、利便性のある地域は需要に繋がる
◇ポイント
・今後、需要は減少傾向になる→下落要素
・宅地のストックは溜まり、供給も見込まれる→下落要素
・利便性がある地域は安定
◆結論
・将来の売却や資産性を重視しる場合は、利便性などの需要層が希望
するようなエリアや不動産を購入する。
・今すぐに買うべき要素は市場性からは考えづらいので、購入する際は、
資産性よりも生活そのものの利用性を考える。
[補足]
今まで、土地を中心に不動産の需給関係を見てきました。建物は、どうし
たのかと言いますと、建物は需給関係よりも、生活・人生そのものと関係
していると考えるからです。
ニュースなどでも、土地が上がった下がったということは耳にすると思いますが、
建物が上がった下がったとは聞きませんよね。今までは、建物に
対する資産性が軽く見られていたのです。
しかし、今までのようなスクラップアンドビルドの傾向は止めて、中古住宅の
流通を促進していこうという流れになってきています。流通と言う事は、
建物にも資産性を見ていこうということです。
今までの建物供給は、画一的な間取りがほとんどでした。しかし、最近は
建築家が流行のように、各自の生活スタイルや感性など個性的な建物を
好まれる流れになっています。これは、資産性から利用性、土地から建物
へという変化であるので、今後も続くと思われます。
また、マンションを含め、建物そのもののストックが溜まり、土地と同様に
需要が減少することから、今後の需給関係は弱含みです。
そこで、土地の利便性と同じように、資産価値が保たれる建物はどのよう
なものになるのか。それは、第一に耐久性、第二に個性への対応です。
まず、当然のことですが、耐久性がなければ、資産として購入者側が評価
してくれません。近々駄目になりそう、不安がある建物に、お金を出しま
せんよね。良いものは評価し、駄目なものは評価されない。市場の当然の原理です。
また、画一的な間取りでは、多様な生活スタイルの一部にしかマッチしません。
建物が購入希望者を選別して、対象を狭くしてしまいます。
需要÷供給で計算される数値が大きいほど、より良く評価される訳ですから、
多様な個性へ対応できる建物の方が、需給関係に影響されづらいです。
また、個性への対応は、言い換えれば、生活スタイルの変化に対応すると
いうことですから、売却をせず、自分達で使う場合でも、夫婦の時→
子供が小さい時→子供が大きい時→子供が出て夫婦になった時のように、
生活の変化へ対応できます。
さらに、現在、画一的な建売住宅やマンションが大量供給されています。
これは10年後
↓
築10年の中古住宅・中古マンションの供給(予備群)が大量にある。
需要と供給の関係からも、厳しい状況にあります。
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